【travel】郡上踊り旅*徒然

毎年恒例。お盆の郡上踊り旅。
今年は白鳥の拝殿踊りにも!

郡上は故郷ではないけど何故だか帰りたくなる、そんな街なのです。。


踊り旅Day1

名古屋から目指すは郡上八幡。着いたと同時に大雨でしたが、仮眠の間に雨は上がり、涼しい空気の中踊り会場へ。一歩一歩近づくにつれお囃子の音が聞こえ、胸は高鳴りこの踊り旅の始まりを告げるのでした。

訪れた16日は徹夜踊りの最終日。酷暑と大雨もあり今年は人手が少ないと聞く。けれども会場の踊り熱は静かに熱く、徹夜踊りを楽しむ気満々!深夜になり曲はテンポアップ。眠気を超えて不思議といくらでも踊り続けられそうなモードに。時折今と昔とが交錯するような感覚で、うるっと、感極まってしまいます。気づけば22時からラストの4時まであっという間に時は過ぎ、最後の曲、まつさか。その場を鎮めるようなラストの曲は、徹夜踊りの醍醐味なのです。

最後の曲を踊り終え、余韻を感じつつ宿へと戻りました。短い睡眠から目を覚まし、何事もなかったかのように清々しい空気と一緒に、朝がまたやってきていました。




踊り旅Day2

今年は踊りだけでなく、その土地の素晴らしい神社にもお参りできました。有難い。
石徹白洋品店さんを訪ねた後、杉の巨木がゴロゴロの白山中居神社へ。プリミティブ、アニミズム、これぞ神社。自然、精霊と人の交わる祈りの場。境内の全てが素晴らしく、人の技も、自然も、背後の空気も、森も川も、全てが美しかった。


太古から続く白山信仰に触れ、
その夜に白鳥拝殿踊りへ。

この旅の大きな目的である拝殿踊りは、白鳥在住の養蜂家シシさんのニホンミツバチのお話会を東京で聴き、白鳥へ行くなら拝殿踊り!とのことでこの日程を組んだのでした。感謝です!こちらのニホンミツバチのミツロウとオーガニックハーブのスキンクリームは最高です♪♪

シシ七十二候
http://www.shi-shi.jp



私たちは踊りの始まる瞬間を拝見したく、開始時間の前から会場の白鳥神社へ。拝殿には切子の美しい灯篭に明かりが灯され、その雰囲気に静かに胸が高まります。
アナウンスと共に拝殿へと促され、気後れしつつも拝殿へ。灯篭を囲み輪になるとどこからともなく唄が始まり、皆が一斉に手を後ろで組み、踊りが始まる。

拝殿には歌声と下駄の音が響き、そして人は大きなひとつの影のように動いてゆく。目に見えない存在の息づかいというのか、なんともいえない空気感。この踊りの重ねてきた時のようなものを感じ、最初の曲『場所踊り』で完全に私たちの心は掴まれてしまいました。



静けさと共に始まり、荘厳な雰囲気のままに踊り続けるのかと思いきや、白鳥おどりの早いテンポがまさか!ここで!頭は置いてきぼり。踊る一点で無心になって楽しませて頂きました。


しかし、、、この拝殿踊り。
本当にディープ。
深いところで満たされてしまいます。


小さな足さばきで鳴る下駄の音と手拍子。拝殿で切子灯篭を囲み、揚々と続く歌声に合わせて輪になり踊る。なんともプリミティブ。。。異界のような、あの世とこの世の間みたいなこの空気感。。。おどりの輪ではどこぞの誰かも関係なく、みんなで踊りを楽しんで、あの一体感。。。


帰り道の星空の美しいこと。旗のかかるこの橋を渡ったら元の世界に戻ってしまうと、みんなで後ろ髪ひかれつつ、余韻に浸りながらお宿へ戻りました。




踊り旅Day3

徹夜踊りも拝殿踊りも終え、最終日はノープランでぶらぶら。付知峡を目指す途中の和良町で、道の駅でおばちゃんに聞いた戸隠神社。巨石群がすごかった!参道の一本杉も素晴らしく、樹齢は一千年以上。手を伸ばせば枝葉に触れられるほど、すごいのなんのです。

近くのお寺には鬼の首も祀られていたり、大昔には鬼族もこの山のどこかに住んでいたのかなと、想いを馳せる。あの巨石は太古の祈りの場か、交信の場か。。ここも太古からの歴史を感じる場所でした。


そして車を走らせ目的地である付知峡へ。
川の透明感が半端なく、美しき青き川の流れに私たちは終始感動でした。

吊り橋を渡ったところにあるお食事処の峡さんのランチも絶品!付知川の上流には原生林や旧神宮備林があるとか。周りの山が元気だとこんなにも川は美しいものなのですね。この旅で訪れた先の川はどこも綺麗で、ホント、岐阜、凄すぎる!


この旅をご一緒してくれたおどり仲間たち。毎日笑い転げて、美しい自然と土地の人の温かさ、朗々と続く信仰のエッセンスに触れ、知らない世界をまた垣間見て、私たちの根源は満ちてゆくのでした!400年続くという郡上踊り、そして樹齢一千年の杉、太古から続く祈りの場、現代から太古まで、今を通じてタイムトラベルした感のある旅。ほんと旅ってよいですね♪

また来年!